胃が痛い時に食事をすると、痛みが余計にひどくなることがありませんか?胃が痛いから食事を抜くなんて方も多いのではないでしょうか。
実は、食事を摂ると胃が痛くなるという人は、食事の選び方や調理方法、食べ方を間違えてしまっていることがとても多いんです。
特に、胃に良くない食べ物や飲み物を摂ってしまっている人は少なくありません。
そこで今回は、食事中や食事の後に胃を痛めない食事について分かりやすくまとめてみました。
この記事を読めば、胃が痛い時にどんな食事を摂れば良いのか?何に気をつけて食事を摂ればよいのか簡単に分かるようになるでしょう。
胃に負担をかけない食事のポイント
胃の痛みが出る理由には様々なものが考えられますが、多くは食生活の乱れや胃に負担のかかる食事の摂りすぎ、ストレスなどによって起こる胃の荒れが原因です。
食事で言えば、アルコールやカフェイン、脂っこいもの、甘いもの、辛いもの、冷たすぎるものや熱すぎるものの摂りすぎは、胃が荒れる原因になると考えておきましょう。
つまり、胃の荒れによる胃痛を早く治すためには、こういった胃に負担のかかる食べ物や飲み物を避けて食事をする必要があるというわけですね。
では、どんな食事が胃に負担をかけないのかというと、簡単に言ってしまえば以下のような特徴を持つ食べ物や飲み物ですね。
- 消化の良いもの
- 刺激の少ないもの
- 胃の粘膜を保護してくれるもの
消化の良いもの、刺激の少ないものを摂ることで、胃の仕事量を最小限に抑えることが出来ます。また、自分の胃酸で胃が荒れないように、胃の粘膜を保護してくれるものも効果的と言えますね。
胃の荒れは、胃に負担さえかけなければ数日で良くなる症状です。つまり、胃に余計な負担をかけず、胃を出来るだけ休めることの出来る食事こそ、胃の痛みを早く治す食事というわけですね。
胃が痛い時に良い食べ物や飲み物
食べ物を食べると胃が痛い場合、「食事をしない方が良いのかも…?」と考えてしまいがちですが、実は少し違います。
確かに、胃を休めるのに最も効率の良い方法は食事を食べないことなのですが、荒れた胃を治すためには、エネルギーも必要です。
食事を摂らないとエネルギーが十分に補給出来ませんから、胃の痛みを自宅で治療するには、しっかりと食事を摂ることが必要になるというわけですね。
また、栄養もバランス良く摂るのがベストです。特にたんぱく質は、荒れた胃の粘膜を治すために必要な栄養素なので、しっかりと食べるようにしましょう。
以下では、胃が痛い時におすすめの食べ物や飲み物をまとめておきます。この中から、好きなものをバランスよく摂るようにしてください。
炭水化物
- おかゆ
- 煮込みうどん
- にゅうめん
- 食パン
炭水化物の中でも柔らかいもの、刺激物などが含まれていないものが消化に良いのでおすすめです。
ただ、同じ炭水化物でも玄米やそば、コーンフレーク、ラーメンなどは消化によくありませんので、注意をしておきましょう。
たんぱく質
- 豆腐、高野豆腐
- たまご豆腐
- きな粉
- 半熟たまご
- 鶏ささみ、鶏ひき肉
- 白身魚
- はんぺん
- 茶碗蒸し
たんぱく質についても、柔らかいものや刺激物が含まれていないものが胃に優しい食べ物になりますね。
ただ、肉や魚については、脂が少ないものを選ぶようにしましょう。脂の多いベーコンやソーセージ、脂身などはNGです。
野菜
- 大根
- キャベツ
- ほうれん草
- かぶ
- 長芋
- じゃがいも
野菜については、消化の良いものと悪いものが存在します。食物繊維の多い野菜は胃に負担がかかると考えておきましょう。
例えば、ごぼうやれんこん、たけのこ、こんにゃく、キノコ類などは食物繊維が多く、胃に負担がかかってしまいます。上に箇条書きしているような消化の良い野菜を使うようにしましょう。
果物
- りんご
- バナナ
- 白桃(もも)
風邪の時にもよく出てくるりんご、バナナ、白桃の3つが胃に優しい果物ですね。すりおろしたりジュースにすると、より胃腸に負担がかかりにくくなりますよ。
一方、その他の果物は食物繊維が豊富で胃に負担がかかりやすく、あまりおすすめ出来ません。特にレモンやキウイ、ブルーベリー、梨などは避けておいた方が良いでしょう。
飲み物
- 白湯
- ココア
- ホットミルク
胃に痛みがある時は、温かい、刺激が少ない、胃の粘膜を守ってくれるといった特徴のある飲み物を選ぶと良いでしょう。
中でもホットミルクや牛乳を使ったココアは、胃の粘膜を保護する働きがあるのでおすすめです。
ただ、牛乳を大量に飲むと下痢をすることがありますので、普段は白湯、食事後や朝晩にホットミルクやココアといった風に使い分けるようにしましょう。
乳酸菌を含むもの
- ヨーグルト
- 乳酸菌飲料
ヨーグルトや乳酸菌飲料には、牛乳と同じで胃の粘膜を保護する働きがあります。胃痛や胃もたれが起こりがちな人は、普段から摂っておくと良いでしょう。
中でも「LG21」という乳酸菌は、様々な胃痛の原因となるピロリ菌の繁殖を抑えるのでおすすめですよ。
胃が痛い時の調理や食べ方のポイント
胃が痛い時の食事では、調理や食べ方にも注意しておきたいポイントがあります。具体的には、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 食べ物は出来るだけ柔らかくする
- 煮る、蒸すなど油を使わないように料理する
- 熱すぎない程度に温めた状態で食べる
- ゆっくりとよく噛んで食べる
食べ物は出来るだけ柔らかくする
硬い食べ物は消化に時間がかかるため、胃の負担になってしまいがちです。出来るだけ消化を良くするためにも、食べ物は出来るだけ柔らかく調理するようにしましょう。
元々柔らかい食材を使う、野菜などは細かく切る、しっかりと火を通すなど、出来るだけ柔らかくするための工夫をしてみてくださいね。
煮る、蒸すなどの油を使わない料理にする
油を使ってしまうと消化が悪くなり、胃に負担がかかってしまいます。焼いたり揚げたりすると油を使ってしまいますので、出来るだけ煮る・蒸すなどの調理法で食事を作るようにしましょう。
これは料理する際に限らず、コンビニなどで買ったものを食べる時も同じですね。特にジャンクフードや揚げパンなどはうっかり買ってしまいがちなので、注意しておきましょう。
熱すぎない程度に温めた状態で食べる
熱すぎるものや冷たすぎるものは、辛いものなどと同じで胃に刺激を与えてしまい、胃に余計な負担をかけてしまいます。
ただ、適度に温かいものは胃の痛みを緩和してくれますので、食べ物は舌に乗せても熱くない程度まで冷まして食べる、飲み物は人肌くらいの温度にして飲むなど、うまく調整しながら食事を摂るようにしましょう。
ゆっくりとよく噛んで食べる
上でもお話した通り、食べ物は細かく柔らかいほど消化が良くなります。つまり、よく噛んで食べることも、食べ物の消化を助けることに繋がるわけですね。
特に、硬いものや形のはっきりと残っているものについては、30秒くらいよく噛んでから食べ物を飲み込むと、胃の痛みを悪化させずに済むでしょう。
胃に良くない食べ物や飲み物を避ける
胃の痛みがあるにも関わらず胃に良くない食べ物や飲み物を摂ることは、治りにくくなるだけでなく胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの原因になる可能性があります。
症状を悪化させないためにも、基本的には上で説明したような胃に優しい食べ物を食べることを心掛けましょう。
胃に負担のかかる食べ物や飲み物としては、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 脂っこいもの(揚げ物全般、脂身の多い肉など)
- 辛いもの(香辛料、とうがらしなど)
- 甘いもの(ケーキ、ドーナツなど)
- 冷たすぎるもの(かき氷、アイス、冷たい飲み物など)
- 熱すぎるもの(アツアツの鍋やスープ、熱い飲み物など)
- 食物繊維が多いもの(ごぼう、れんこん、キノコ類など)
- 胃に負担のかかる果物(柑橘類、キウイ、梨など)
- カフェインを含む飲み物(コーヒーや緑茶など)
- アルコールを含む飲み物全般
胃の調子が悪い間は、このような食べ物や飲み物を摂らないように注意しましょう。
まとめ
以上が、胃が痛い時の食事の全てですね。何を食べれば良いのか、どんな風に食べれば良いのかがご理解頂けたのではないかと思います。
簡単にまとめておくと、胃が痛い時に気を付けておきたい食事のポイントは、以下の通りです。
- 消化が良く、胃の負担にならない食べ物や飲み物を摂る
- 食材は細かく切り、出来るだけ柔らかく調理する
- 油を使わない(煮る、蒸すなど)
- 適度に冷まして食べる
- よく噛んで食べる
- 胃に良くない食べ物や飲み物は避ける
胃が痛い時には、このようなポイントをしっかりと押さえて食事を摂るようにしていきましょう。軽い胃痛であれば、食事を意識するだけでも数日で治まりますよ。
なお、胃の痛みだけでなく下痢や吐き気まである場合には、『胃が痛い時の下痢や吐き気の対処法は?すぐ出来る対策まとめ』も合わせてチェックしておきましょう。
胃痛がひどい時には、『みぞおちを押すと痛い!吐き気や下痢、おならがある時の原因は?』を参考にしてください。