病院でよくもらうゲンタシン軟膏は、自宅に余ったまま残っていることの多い塗り薬の1つですよね。
細菌感染症の予防や治療に効果的なので、自宅で保存しているという方も多いのではないでしょうか。
ただ、病院では塗り薬の使い方を詳しく教えてくれない事が多いので、いざ使おうとしても、顔や陰部などのデリケートな部分に塗って良いものかどうか、悩んでしまいますよね。
そこで今回は、ゲンタシン軟膏を使える部位と使えない部位についてまとめてみました。
目の周りや鼻、唇といった顔のパーツやデリケートな部分には塗れるのかどうか、パーツごとに解説していますので、あなたにとって必要な部分をチェックしてみてくださいね。
ゲンタシン軟膏を使っても良い部位
ゲンタシン軟膏は、ステロイドなどの副作用の強い成分が含まれていないため、大抵の場所に塗れる使いやすい塗り薬です。
腕や足、お腹、背中といった基本的な部分はもちろんのこと、以下のような部分にも塗ることが出来ます。
おでこ、頬、あごなど
ゲンタシン軟膏は、おでこや頬、あごといった、顔の大抵の皮膚部分には塗っても問題ありません。
顔の化膿した切り傷やすり傷、赤く腫れたニキビなどに塗ることが出来ますので、ばい菌が入った場合には使ってみると良いでしょう。
鼻
意外と塗っていいのか迷ってしまう鼻ですが、鼻の表面、鼻の入り口、鼻の中のどこでも塗って大丈夫です。
「鼻の中に塗っても大丈夫なの!?」と思うかもしれませんが、耳鼻科などでも鼻の中が荒れた際には処方されていますので、心配せず使って問題ありません。
ただ、鼻の中は少し塗りにくいので、ゲンタシン軟膏を綿棒などで少量だけ取り、優しく伸ばすように塗ると良いでしょう。
唇
唇や唇の周りも、傷口が腫れたり化膿している部分があれば塗って問題ありません。口角炎や唇の傷、唇のひどいひび割れや荒れなどが腫れたり膿んだりした場合に使うと良いでしょう。
口唇ヘルペスの場合は、できものや水疱がジュクジュクとした時に塗っておくと、細菌感染による症状の悪化を予防することが出来ますよ。
塗ったゲンタシン軟膏が口に入って、うっかり飲み込んでしまうことを心配する人が多いのですが、ゲンタシンは腸で吸収されないので害になることはありません。
陰部などのデリケートなゾーン
ゲンタシン軟膏は、陰部や乳首などのデリケートな部分にも使うことが出来ます。傷や荒れで赤みが出たり、腫れている場合などには効果が期待出来ますよ。
ただ、カンジダなどの細菌が原因ではない感染症の場合は、ゲンタシン軟膏が逆効果になるケースもあります。原因が分からない症状の場合には、むやみに塗らない方が良いでしょう。
また、かゆみを直接抑える効果はありませんので、かゆみがひどい場合にはかゆみ止めの成分が含まれる専用の薬を処方してもらった方が良いですね。
ゲンタシン軟膏を使ってはいけない部位
上にも書いた通り、ゲンタシン軟膏は体の大抵の場所に塗ることが出来ますが、一部塗らない方が良い場所もあります。具体的には以下の3か所ですね。
目の粘膜
ゲンタシン軟膏は、基本的に目の中に使うことが出来ません。目の粘膜は皮膚と比べてデリケートなので、眼科用の専用の塗り薬を使うようにしてください。
ゲンタシン軟膏は刺激の少ない塗り薬なので、一度目に入ったからといって急に何か起こることはあまりありませんが、目に異常が現れるケースもありますので注意しておきましょう。
まぶた、目の周り
まぶたや目の周りなど、目に入ってしまう可能性のある部位にゲンタシン軟膏を塗るのは避けておきましょう。
厳密には目の粘膜に触れなければ問題ありませんが、うっかり目をこすって入ってしまうケースも少なくありません。
特に子供の場合は、どうしても目をこすってしまいがちなので、きちんと眼科で処方してもらった薬を使うようにしてくださいね。
口の中(口内炎など)
ゲンタシン軟膏は皮膚に使うことを考えて作られているため、口の中で使えるようには作られていません。仮に塗っても唾液で流れ落ちてしまいますので、口の中には塗らないようにしましょう。
口内炎や口の中の切り傷などには専用の薬がありますので、そちらを使うようにしてください。
赤ちゃんでも顔に陰部に塗って大丈夫?
結論から言うと、ゲンタシン軟膏は赤ちゃんでも使えるお薬です。大人と同じように、顔や陰部にも使うことが出来ます。
ゲンタシン軟膏には、ステロイドなどの刺激の強い成分は含まれていませんし、副作用もほとんどありません。
そのため、大人よりも肌が敏感な赤ちゃんでも無理なく使うことが出来るというわけですね。
切り傷やすり傷が化膿した時はもちろん、おむつかぶれや乳児湿疹、アトピーなどでばい菌が入った時にも使えますので、必要な時には使うと良いでしょう。
まとめ
ゲンタシン軟膏は顔や陰部などのデリケートな部分を含め、大抵の場所に塗ることが出来ます。今回の話を簡単にまとめておくと以下の通りですね。
- ゲンタシン軟膏はデリケートな部位でも塗ることが出来る
- 顔はおでこや頬、あご、鼻、唇などは塗ってもOK
- 目に入れない方が良いので、まぶたや目の周りは避ける
- 口の中(口内炎など)に塗っても流れ落ちてしまうので意味がない
- 赤ちゃんでも大人と同じように塗って良い
ゲンタシン軟膏は、塗り薬の中でも害の少ない薬なので、使用にあたってあまり心配しすぎる必要はありません。
ただ、肌荒れや病気の種類によっては、塗っても意味がない、逆に症状が悪化してしまうということも考えられます。
そのため、ゲンタシン軟膏は、ばい菌に感染して赤く腫れている、化膿して膿がたまっている、傷口がジュクジュクしている時などに塗るものと考えておきましょう。
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