呼吸をするとみぞおちが痛い女性

 

みぞおちの痛みというのは、腹痛や頭痛と比べて経験することが少ないため、いざ痛みが出ると心配になってしまいますよね。

特に、「咳をしたり息を吸うとみぞおちが痛い」という場合には、心配になる方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、咳したり息を吸うとみぞおちが痛い・苦しいといった場合に考えられる原因を5つご紹介したいと思います。

まずはこの記事を読んで、みぞおちの痛みの原因を突き止めていきましょう。


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筋肉痛

筋肉痛でお腹が痛い男性

 

筋肉痛というと足や腕を想像されることが多いですが、実はみぞおちあたりに起こることも少なくはありません。

咳をしたり呼吸をする際には、腹筋や肋骨の間の筋肉、肺の下にある横隔膜といった、様々な筋肉を使います

これらの筋肉の中でも、みぞおちに近い部分が筋肉痛になった場合、みぞおちに痛みが出てくるというわけですね。

 

筋肉痛は、筋肉の使い過ぎや普段使わない筋肉を急に動かした時に起こります。これは運動や筋トレだけでなく、咳のし過ぎや急に普段やらない動きをした場合も含まれますね。

 

筋肉痛の痛みの特徴は、筋肉を動かさない時はさほど痛くないのに動かすと痛みが出るという点です。

咳をすると痛い、呼吸すると痛いというケースもありますので、他の症状はないのに咳や呼吸をした時に痛いという場合にも、筋肉痛の可能性は高いと言えるでしょう。

 

筋肉痛が原因の場合は自然に治りますので、さほど心配する必要はありません。治るまでの間は、痛みのある筋肉を無理に使わないように注意してください。

痛め方にもよりますが、目安としては大体数日~1週間ほどで完治と考えておきましょう。


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肋骨の骨折

肋骨の模型

 

肋骨の骨折というと、みぞおちの右側や左側で起こるイメージですが、実際にはみぞおち付近で起こることも少なくありません。

肋骨骨折は、肋骨に何かしらの衝撃が加わった時に起こるのが一般的です。交通事故や高い場所からの転落、硬いものに肋骨をぶつけるなどですね。

また、高齢者などの骨が弱っている人の場合は、激しい咳などで骨折を起こすこともありますので注意をしておきましょう。

 

肋骨が骨折している場合の主な症状は、骨折した場所のズキズキとした激しい痛み、押された時の痛みなどですね。折れたところが腫れる、内出血を起こすといったことも珍しくありません。

その他の症状としては、咳をした時に響くような痛みがあるのも特徴的ですね。場所によっては、深呼吸すると痛みが出るということもあります。

 

ヒビ程度であれば放置でも治りますが、肋骨が完全に折れている場合には、折れてとがっている部分が内臓を傷つけることがありますので注意が必要です。

どちらにせよ強い痛みが出ますので、「整形内科」もしくは「整形外科」のある病院を受診するようにしてください。

 

肋間神経痛

神経痛のイメージ

 

肋間神経というのは、肋骨の隙間に張り巡らされてる神経のことです。そして、この肋間神経のどこかに痛みが出る病気が「肋間神経痛」という病気ですね。

肋間神経痛は、ストレスや肋間神経の圧迫、肋骨や背骨の外傷などがきっかけとなって発症します。

例えば、会社やプライベートでの人間関係、猫背や腰の曲がった姿勢、転落や交通事故による骨折などが原因になりますね。

 

肋間神経痛の主な症状は、肋骨の隙間やその周辺などに起こる激しい痛みですね。胸の周辺、みぞおちの上や左右、脇腹の左右などに痛みを感じることが多いです。

動いた時や悪い姿勢の時以外でも、咳やくしゃみ、深呼吸などで痛みが出ることもあります。痛みで息苦しさを感じるというケースもありますね。

 

痛みが出る時間は人にもよりますが、数秒~数分程度が一般的です。一度落ち着いても痛みを繰り返すことが多いので、何度も似たような痛みが出るという場合には肋間神経痛を疑ってみましょう。

何が原因で肋間神経痛を発症したかによって対処法が変わってきますので、まずは「整形内科・外科」もしくは「内科」を受診するのをおすすめします。


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消化器系の病気

内臓の模型

 

みぞおちのあたりには、消化に関係する消化器系の内臓が多く存在しているため、消化器系の病気を引き起こすとみぞおちに痛みが出ることがあります

中でも、咳をしたり呼吸をするとみぞおちあたりに痛みが出る可能性のある病気と言えば、主に以下のようなものが挙げられますね。

 

  • 膵炎(すいえん)
  • 胆嚢炎(たんのうえん)
  • 胃炎や胃潰瘍

 

内臓の炎症による痛みは、体を動かした時に痛みが出るというよりは、何もしていないのに痛いのが特徴的ですね。

また、痛みを感じる部位がピンポイントではなく、「このあたりが痛い」といった表現になりがちなのも特徴と言えるでしょう。

 

下痢でお腹が痛い時のようにずっと痛い状態が続く、痛み以外にも発熱や下痢、吐き気・嘔吐、食欲不振など気になる症状があるという場合には、消化器系の内臓の病気を疑ってください。

食べるとみぞおちの奥の方が気持ち悪い、触ると違和感がある、風邪のような症状があるといった場合にも、一応注意をしておいた方が良いでしょう。

 

対処法としては、病院への受診が最優先です。何科に行くか迷った場合には、「消化器内科」を受診するようにしましょう。

 

心臓の病気

心臓

 

心臓の病気は基本的に左胸の痛みが特徴的なのですが、中には左肩や背中、みぞおち、お腹の方まで痛みが広がる病気があります。

特に、咳をしたり息を吸うと痛い、息苦しいという場合には、「狭心症」「心筋梗塞」といった心臓の血管が詰まる病気に注意が必要ですね。

40歳以降に多く、高血圧や高脂血症、肥満、糖尿病などがきっかけとなって血液がドロドロになり、発症することが多いです。

 

狭心症や心筋梗塞による痛みは、みぞおちが圧迫されるように激しく痛くなるのが特徴ですね。左肩や背中など、広い範囲に痛みが出るのも特徴と言えるでしょう。

痛みは急に出てくることが多く、数分~数十分ほど続きます。狭心症であれば15分以内で治まるのが一般的で、15分以上続く場合には心筋梗塞の可能性が高いですね。

 

以前から階段を登ると息切れや息苦しさがある、朝起きた後や軽い運動をした後に痛みが出るといった場合には、狭心症を疑うようにしてください。

一方、前触れなく急に激しい痛みが出て、15分以上続いているという場合には、心筋梗塞を疑うようにしましょう。

 

心臓の病気は病院に行くのが遅れると命に関わりますので、すぐに近くの病院を受診するようにしてください

明らかに痛みがひどい場合や15分以上続く場合には、一刻の猶予もありませんので、救急車を呼ぶようにしましょう。

 

まとめ

以上が、咳をしたり息を吸うとみぞおちが痛い時に気を付けておきたい原因です。簡単におさらいをしておくと、主に以下のような原因が考えられますね。

  • 筋肉痛
  • 肋骨の骨折
  • 肋間神経痛
  • 消化器系の病気
  • 心臓の病気

 

今回お伝えした通り、みぞおちの痛みには病気が潜んでいることが少なくありませんので、基本的には一度病院を受診することをおすすめします。

特に、痛みが激しい、痛みが長引いている、痛み以外の症状があるという場合には、早く治すためにも医師による診察を受けておいた方が良いでしょう。

 

なお、みぞおちの痛みについては『みぞおちを押すと痛い!吐き気や下痢、おならがある時の原因は?』でも詳しくお話していますので、こちらも参考にしてみてくださいね。