胃が痛い時に下痢や吐き気まで出てきたら、あなたはいつもどのように対処していますか?
なんとなく胃薬や下痢止め、吐き気止めを飲んで、行き当たりばったりで対処してしまう人も多いのではないでしょうか。実はその対処法、多くの場合は間違いなんです。
そこで今回は、胃の痛みに加えて下痢や吐き気もある時の基本的な対処法について、分かりやすくまとめてみました。
軽い症状であれば、この記事通りに対処をすれば良くなりますので、ぜひ一通りチェックしてみてくださいね。
下痢や吐き気を伴う胃の痛みの原因は?
下痢や吐き気を伴う胃痛の原因は色々と考えられますが、基本的には何かしらの原因で胃腸に炎症を起こしている可能性が高いと言えるでしょう。いわゆる「胃腸炎」ですね。
胃腸炎は大きく分けると、胃腸への刺激によって起こる胃腸炎と、細菌やウイルスによる胃腸炎に分けられます。
■刺激による胃腸炎の原因
- アルコールやカフェイン、香辛料などの摂りすぎ
- 冷たいものや熱いものの摂りすぎ
- 痛み止めや解熱剤、ステロイドなどの使い過ぎ
- タバコの吸いすぎ
- 生活習慣の乱れ
- 会社やプライベートでのストレス
■細菌やウイルスによる胃腸炎の原因
- 風邪
- インフルエンザ
- ノロウイルス
- ロタウイルス
- アデノウイルス
- 食中毒
胃腸炎は大抵の場合、無理をしなければ自然と治る病気です。原因にもよりますが、無理をしなければ数日ほど、長くても1週間前後で良くなることがほとんどですからね。
つまり、胃の痛みとそれに伴う下痢や吐き気を早く治すには、自然治癒を妨げないことが大切になります。
自然治癒を助けるような対処法を中心に行いつつ、体に負担のかかる間違った対処法を行わないことがポイントと言えるでしょう。
下痢や吐き気を伴う胃の痛みの正しい対処法5つ
繰り返しになりますが、胃の痛みを伴う下痢や吐き気を早く治すには、対処法を間違えないことが大切になります。
具体的には、以下の5つの対処法をチェックしておくと良いでしょう。
- 熱が無くても安静にする
- 水分補給をこまめに行う
- 胃に優しい食事を摂る
- 下痢や吐き気は無理に止めない
- 症状がひどい時は薬を使う
熱が無くても安静にする
熱などが無く胃が痛いだけだと、ついアレコレと動いてしまう人が多いのですが、早く治すには出来るだけ安静にしておきましょう。
免疫力を高めるには、他のことにエネルギーを割かないことが大切になります。むやみに動いてしまうと、それだけエネルギーを消費してしまいますからね。
また、無理に仕事をしてストレスがかかってしまうと、症状が悪化してしまう可能性もありますので、出来るだけ会社なども休むようにしてください。
水分補給をこまめに行う
胃痛に加えて発熱や下痢、吐き気・嘔吐などの症状がある場合は、脱水を起こしやすくなっています。脱水症状を起こすと症状が悪化してしまいますので、水分補給はこまめに行うようにしましょう。
水分補給で気を付けたいポイントは、胃腸に負担がかからない飲み物を選ぶことと、塩分も合わせて摂ることです。
おすすめは塩分などのミネラルを豊富に含んでいる「経口補水液OS-1」ですね。手元にない場合は、ポカリスエットなどのスポーツドリンクでも大丈夫ですよ。
胃に優しい食事を摂る
胃痛や下痢、吐き気などの症状が出ている時は、胃腸がとても弱っている状態です。胃腸に余計な負担をかけないためにも、食事には注意する必要があると言えるでしょう。
基本的には、消化が良く、胃腸に刺激を与えないものを選んで食べるようにしてください。飲み物なども同じで、刺激になるアルコールやカフェインなどは避けるようにしましょう。
ただし、吐き気や嘔吐がある時には無理に食事を摂らなくて大丈夫です。水分補給だけ続けて、吐き気が落ち着いたら徐々に食事を再開するようにしてください。
胃が痛い時の食事については、『胃が痛い時の食事について!良い食べ物や飲み物まとめ!』で詳しく説明していますので、合わせてチェックしておきましょう。
下痢や吐き気は無理に止めない
胃腸炎などで起こる下痢や吐き気は、胃腸の異常をこれ以上悪化させないために起こる防御反応のようなものです。
体に良くないものを出そうとしている状態なので、下痢や嘔吐は基本的には無理に止めない方が良いと考えておきましょう。
特に感染性胃腸炎の場合は、下痢や嘔吐によって体外に細菌やウイルスを出そうとしているので、出来るだけ止めないようにしてください。
症状がひどい時は薬を使う
下痢や嘔吐は無理に止めないのが大前提ですが、下痢や嘔吐をしすぎて体力を奪われすぎてしまっては元も子もありません。
あまりに症状がひどい場合には、胃薬や下痢止め、吐き気止めなどを使うことも検討するようにしましょう。
ただ、薬の中には胃腸に負担をかけてしまうものもありますので、市販薬を選ぶ際には薬局やドラッグストアで薬剤師に相談するようにしてくださいね。
胃腸の環境を整えることも大切
胃痛の原因となる胃腸炎は、日々の生活習慣やストレスなどによって胃腸にダメージが蓄積されることで起こる症状でもあります。
そのため、胃腸炎を繰り返さないためには、常日頃から胃腸の環境を整えておくことも大切と言えるでしょう。
特に気を付けておきたいのが、毎日の食生活ですね。特にアルコールの飲みすぎや脂っこいものの食べすぎなどは、うっかりやってしまいがちなので注意しておきましょう。
ただ、1人暮らしの社会人の場合などは、日々の生活で手一杯で、なかなか毎日の食事にまで手が回らないという人が多いのも事実です。
コンビニ弁当やカップ麺などが続いてしまう、飲み会の席でついつい暴飲暴食をしてしまうといったことも少なくはありませんよね。
もしあなたがこういった悩みを抱えているのであれば、腸内環境を整えるサプリメントなどを使うようにしましょう。
毎日手軽に摂ることが出来ますし、下手に食事にこだわるよりはお金もかからないことが多いですよ。
まとめ
以上が、胃が痛い時に下痢や吐き気が出てきた時のよくある原因と対処法ですね。対処法について、もう一度簡単にまとめておきましょう。
- 熱が無くても安静にする
- 水分補給をこまめに行う
- 胃に優しい食事を摂る
- 下痢や吐き気は無理に止めない
- 症状がひどい時は薬を使う
- 繰り返さないように胃腸の環境を整える
どれも重要な対処法ですので、時間があれば全ての対処法をもう一度よく見直しておくようにしましょう。
特に、なんとなくで下痢止めや吐き気止めの薬を飲んでしまうと、治療にかかる期間が延びてしまうこともありますので注意が必要です。
市販薬は、体力的に辛い時やあまりに症状がひどい時など、状況を選んで服用するようにすると良いでしょう。
胃痛自体を早く治したい場合には、『胃が痛い時の正しい対処法まとめ!【ストレスや食べすぎにも】』で詳しくご紹介していますので、合わせて読んでみてくださいね。
また、明らかに症状が辛い場合には、別の病気の可能性も考えられます。『ご飯を食べると胃が痛い時の原因4つ!下痢や吐き気がある時は?』で他の原因もチェックしてみましょう。
あとは、症状がひどいのであれば一度検査を受けておくことも大切になります。我慢をせずに、消化器内科のある病院を受診するようにしてくださいね。