あなたは、自分がワキガ(腋臭)かどうか気になったことはありませんか?
「自覚はないけどワキガかも…」、「汗の臭いが気になるからワキガかも…」と考えてしまう人は少なくないのではないかと思います。
男性もそうですが、女性の場合は特に気になってしまいますよね。
そこで今回は、ワキガの自覚症状や見た目・体質の特徴についてまとめてみました。
なぜ自覚できる人と自覚できない人がいるのか?よく耳垢が湿ってるとワキガっていうけどワキガじゃないこともあるのか?といった、よくある疑問にもお答えしていますよ。
ワキガは自覚がある人とない人がいる
ワキガはよく本人に自覚がないと言われますが、必ずしも自覚がないわけではありません。
- 通りすがりの人や周囲の人に言われて気づいた
- 自分でも分かるくらい臭いが強い
このような経験を経て、ワキガを自覚している人も大勢います。
実際、「汗の臭いが気になるからワキガかもしれない」と病院を受診する方は少なくありませんし、臭いが気になるから制汗剤を使っているという人も多いのではないでしょうか。
ただ、ワキガを自覚できる人がいる一方で、自覚できない人も多いというのは事実です。
ワキガが自覚できない人の3つの理由
では、なぜワキガが自覚できないのか?理由は主に以下の3つです。
ワキガの臭いが軽い
一口にワキガと言っても、その症状は軽いこともあれば重いこともあります。
軽度のワキガの場合、直接脇に鼻を近づけなければ臭わないということもあり、元々嗅覚が敏感か、意識的に臭わない限り気づくことが出来ません。
また、このケースではそもそも周囲に臭いが広がっているということも少ないので、周りからワキガだと言われることもほとんどありません。
そういった意味でも、自覚なしのまま過ごしてしまうことが多い原因と言えますね。
自分のワキガの臭いに慣れている
仮に自分のワキガの臭いが多少強かったとしても、既に自分のワキガの臭いに慣れてしまっていて、ワキガだと気づかないこともあります。
嗅覚は同じ匂いをかぎ続けると徐々に慣れが生じていくことが確認されており、これはワキガなどの強い臭いでも同じことが言えます。
例えばですが、あなたにも「他人の口臭が気になるのに自分の口臭はほとんど気にならない」ということがありませんか?
こういった臭いに慣れるといった現象は日常の様々な場所で起こっていますが、特に自分の体臭で起こりやすいのが特徴です。
また、ワキガの臭いに慣れてしまっていると、自分でも気づかないうちにワキガの臭いが悪化していたということも珍しくありません。
このケースでは、周囲の人にワキガを指摘されたり妙な反応をされることが多いので、周囲の反応に鈍感な人が陥りやすい原因と言えるでしょう。
臭いを感じる嗅覚に異常がある
そもそも嗅覚が弱く、自分のワキガの臭いを自覚できないということもあります。
例えば、元々嗅覚が弱くて臭いを感じない、普段から鼻づまりがひどくて臭う機会が少ない、加齢で嗅覚が弱っているなどの状態ですね。
こういったケースは臭いに慣れて自覚できないパターンと同じく、自分の臭いにとても鈍感な状態と言えます。
また、嗅覚に異常がある場合は自分以外の臭いにも鈍感なことが特徴で、例えば他人の口臭を気にすることもあまりない人にありがちな原因と言えるでしょう。
ワキガの自覚症状をセルフチェックする方法
では、ワキガの自覚症状がない人が、自分がワキガかどうかを自覚するにはどうすれば良いのでしょうか?
今回は、病院などで医師がよくチェックしているワキガ体質のチェック項目を参考に、セルフチェックの項目7つをまとめましたので、こちらでチェックしていきましょう。
- 綿棒で取った耳垢が湿っている
- 両親のどちらか、もしくは両方がワキガである
- 服の脇汗をかく部分がよく黄ばむ
- 周囲の人に体臭について言われたことがある
- 脇汗の量が多く、脇に汗染みがよくできる
- 汗をかいた後、脇毛に白い粉のようなものがつく
- 自分で自分の脇汗の臭いが分かる
この項目の中で当てはまるものが多ければ多いほどワキガの可能性は高くなりますので、気になるチェック項目があった場合は以下の説明を読むようにしてください。
綿棒で取った耳垢が湿っている
耳垢には、主にカサカサと乾燥しているタイプの粉耳と、ベタベタ湿っているタイプの飴耳があります。
このうち、ワキガの人の耳垢には圧倒的に湿った飴耳が多く、乾いている粉耳の人はあまりいません。
その理由は、耳には脇と同様、ワキガの原因となるアポクリン腺という汗腺が存在しているためだと言われています。
アポクリン腺から出る汗は耳垢をベタベタと湿った状態にするので、耳垢がベタベタになる程アポクリン腺が耳に多いのであれば、脇にもアポクリン腺が多いという発想ですね。
両親のどちらか、もしくは両方がワキガである
実はワキガは遺伝の要素がとても強く、片親がワキガだと50%、両親がワキガだと80%の確率で子供にもワキガ体質が遺伝すると言われています。
これはワキガの原因であるアポクリン腺の量が、遺伝である程度決まってしまうためですね。
また、遺伝の範囲は必ずしも親に限らず、例えば祖父や祖母にワキガが出ていたけど親には出ず、自分には出たというパターンもあります。
耳垢の湿り気と並んで信憑性の高いデータなので、こちらもできるだけチェックしておきましょう。
服の脇汗をかく部分がよく黄ばむ
ワキガの人は、服の脇汗をかく部分に黄ばみのある汗染みが出来ることが多いです。
これは、ワキガの原因となるアポクリン腺から出る汗に、「リポフスチン」という黄色の色素を持つ成分が含まれているためですね。
ただ、黄ばみ=ワキガというわけではなく、他の理由で黄ばみが出るということもあります。
詳しくは『脇汗染みの黄ばみの簡単な落とし方!原因はワキガ?』でご紹介していますので、黄ばみがある方はこちらも合わせてチェックしておきましょう。
周囲の人に体臭について言われたことがある
ワキガの人は、周囲の人に体臭を指摘されやすい傾向にあります。
通常、体臭の話というのはタブーに近いので、あまり面と向かって言われることはありません。
しかし、それでも言われているということは、かなり周囲に強い体臭を発していると考えるのが自然でしょう。
ただ、体臭=ワキガではありませんので、これもあくまで目安の1つです。
毎日お風呂にきちんと入り、臭いに気を使っているにも関わらず指摘された場合には、ワキガの可能性も考えておきましょう。
脇汗の量が多く、脇に汗染みがよくできる
脇汗をかきやすい人は、かきにくい人に比べると汗腺が発達している可能性が高く、ワキガである可能性も高くなります。
ワキガの原因となるアポクリン腺からの汗は温度に関係なく出ることが多いため、暑い時や運動時だけでなく、冬場や緊張などで脇汗をかきやすい人は特に注意が必要です。
ただ、こちらも脇汗をかきやすい=ワキガというわけではありません。
脇汗の量が多い場合の原因と対策については、『脇汗が多い人の原因と対策!かく人とかかない人の差は?』で詳しくご紹介していますので、こちらを読んでみてくださいね。
汗をかいた後、脇毛に白い粉のようなものがつく
脇汗をかいた後に脇毛に白い粉がつくのは、主にアポクリン腺から出た成分が原因となっています。
アポクリン腺の成分が結晶化したものが白い粉のようなものなので、これが脇毛についている場合はアポクリン腺から汗が多量に出ている可能性が高く、ワキガの可能性も高まります。
ただ、汗が白い粉状になるのは、必ずしもアポクリン腺から出る成分によるとは限りません。
スポーツをやったことがある方なら経験があるかもしれませんが、夏の暑い日に大量の汗をかいたりすると、汗から出る塩分が結晶化して白く見えることもあります。
そのため、大量に汗をかいた時に限らず、普段から脇毛に白い粉状のものが付着するという場合のみ、ワキガである可能性が高まると考えておきましょう。
自分自身の脇汗の臭いが分かる
本来自分の脇汗の臭いというのは気づきにくいのですが、わざわざ脇を臭うまでもなく自分の脇の臭いを感じる場合は注意が必要です。
自分で臭うくらいには臭いが強いと考えられるので、ワキガの可能性も考えておいた方が良いでしょう。
特に普通の汗臭さではなく、ワキガ特有のツーンとした臭いがする場合は、ワキガの可能性が高くなります。
ただ、元々嗅覚が敏感で自分の臭いを感じやすい人も居ますので、他の症状と合わせて当てはまった場合に注意する程度で十分かと思います。
ワキガの人の顔や見た目に特徴はある?
結論から先に言っておくと、ワキガだと分かる顔や見た目の特徴というのは特になく、見た目でワキガかどうかを判断することは出来ません。
顔が濃い人や毛深い人はワキガになりやすいという話をよく耳にしますが、信憑性のあるデータは一切見られませんし、根拠も不十分です。
実際、顔が薄い人や毛深くない人でもワキガと診断された人は大勢いたので、直接の関連性はないと考えて良いでしょう。
どちらかと言うとワキガには遺伝が大きく関係しているので、顔の濃さや毛深さが関与する余地はほとんどないかと思います。
病院でも通常、顔や見た目でワキガの判断をすることはなく、ワキガ体質かどうかと症状から判断するのが普通です。
ただ、お風呂に入らない、体をしっかりと洗わないといった不衛生な環境下では、蒸れやすい分、脇毛の多い人の方が臭いやすいと言えます。
しかし、これは手入れさえしておけば解決する問題なので、毛深い=ワキガではないという点は変わりませんね。
耳垢が湿ってるけどワキガじゃない事もある?
耳垢が湿っている=ワキガと考えている人が意外と多いのですが、こちらも正確には間違いです。
耳垢が湿っている人でワキガではない人もいますし、逆に耳垢が乾燥しているのにワキガという人もいます。
ただ、耳垢が湿っているほどワキガになりやすい体質であることは事実ですね。
先ほどもお話した通り、耳垢がベタベタしているのは耳のアポクリン腺が多いことが原因です。
そして、耳にアポクリン腺が多いのであれば、脇のアポクリン腺も遺伝的に多い可能性が高いため、ワキガになりやすいというのは説明がつきます。
しかし、耳にアポクリン腺が多いからといって、必ずしも脇にもアポクリン腺が多いと言うわけではありません。
また、汗の成分には個人差があるので、アポクリン腺が多い場合でも必ずワキガになるということはないんです。
そのため、耳垢は湿っているのにワキガではない人もいるというわけですね。
まとめ
今回お伝えしたように、ワキガは意外と自覚すること自体が難しく、自覚症状も分かりにくいものが多いのが特徴です。
そのため、今回のセルフチェック項目を参考にしつつ、自分がワキガなのかどうかを見ていくようにしましょう。
ただ注意しておきたいことは、今回お伝えしたセルフチェックは、ワキガを確定させるものではないということです。
あくまでワキガになりやすい体質の人をチェックするものであって、実際にはチェックに加えて症状を見て判断される形になります。
チェック項目が多かったからといって慌てず、まずは本当にワキガなのかを判断するために、病院を受診するようにしてみましょう。