薬

 

あなたは「蕁麻疹に薬が効かない!」という経験をしたことはありませんか?皮膚のポツポツや赤み、かゆみなどがひどい時に薬が効かないというのは辛いですよね。

こういう時、なかなか良い蕁麻疹の薬が見つからないのももどかしいですよね。

 

そこで今回は、蕁麻疹に薬が効かない原因と、蕁麻疹に効く市販薬の中でもおすすめの飲み薬・塗り薬を紹介したいと思います。

蕁麻疹にはどういった薬が効果的なのか?市販のかゆみ止めは効果があるのか?と言った部分にも触れていますので、気になる方はそちらもチェックしてみてくださいね。


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蕁麻疹に薬が効かない原因は?

なぜ

 

蕁麻疹に薬が効かないケースというのは、主に次の3つの可能性が考えられます。

  • 薬が合っていない
  • 原因不明の蕁麻疹
  • 原因を間違えて捉えたまま治療をしている

 

薬が合っていない

蕁麻疹の治療薬というのは、効果は同じものでも「どのように効くのか?」という部分の違いで、様々な治療薬が存在します。

例えばですが、蕁麻疹で起こる赤い発疹やかゆみは、「ヒスタミン」という物質が体内で分泌されることで起こります。

そのため、この赤みやかゆさを抑えるためにはヒスタミンを抑える必要があるのですが、これに対する薬には、ヒスタミン自体の分泌量を抑える薬と、分泌されたヒスタミンの効果を抑制する薬の2種類が存在するわけです。

 

そして、こういった薬が体に合うかどうかというのは人それぞれで、人によって効きやすい・効きにくいといったことが医療現場でさえ頻繁に起こります。

要するに薬に抵抗があるかどうか?ということで、元々薬に対する抵抗を持っている場合もあれば、薬を飲み続けることで抵抗力がついてしまったというケースもありますね。

つまり、薬に対する抵抗を持っているために、薬の効果が十分に発揮されないという場合があるわけです。

 

こういった場合、薬を体に抵抗のない別の作用のものに変えることが効果的と言えますね。

 

原因不明の蕁麻疹

もしあなたの蕁麻疹が原因不明の場合、そもそも何が原因で蕁麻疹が起こっているか分からないわけですから、確実な治療は対症療法に絞られます。

対症療法というのは、起こっている症状を抑えるための治療という意味で、言い方を変えると蕁麻疹を治すための直接的な治療ではないという意味です。

例えば、赤みが出るからと炎症を抑える薬を塗っていても、原因である蕁麻疹自体が起こるのはなぜか?という点を解決しないと繰り返すばかりで治りませんよね。

 

原因がはっきりしない時、多くの場合は抗ヒスタミン薬を中心に処方される形になるかと思いますが、これで落ち着かない蕁麻疹だった場合になかなか薬が効かないケースが多いです。

特に1ヶ月以上長引く慢性蕁麻疹(まんせいじんましん)は、原因が分からない場合も多く、こういった状態になりがちですね。

 

原因を間違えて捉えたまま治療をしている

蕁麻疹という病気は原因が非常に判別し辛い病気のため、医者が判断を間違えるというケースもやはり存在します。

例えばですが、同じアレルギー性蕁麻疹でも、薬がアレルギーの原因となる蕁麻疹と、食品がアレルギーの原因となる蕁麻疹では対応が全く変わってきます。

別の原因を考えて薬を処方した結果、薬が効かないというわけですね。

 

こういったケースは自分では判断がつきにくいのですが、原因ははっきりと説明されているのに薬を変えても効果が出ないという場合が多いです。

医者は医療において最も信頼のおける人物ですが、人ですからやはり診断を間違えることもあります。

もしこういった可能性が考えられる場合は、セカンドオピニオン(別の医師や病院を受診する)が効果的ですね。


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蕁麻疹の種類や対応する薬にはどんなものがある?

錠剤

 

蕁麻疹には、原因の分かるものとして大きく分けて4つの種類があります。

  • 食品アレルギーによる蕁麻疹
  • 薬による蕁麻疹
  • 物理的な刺激による蕁麻疹
  • 汗の刺激による蕁麻疹

 

食品アレルギーによる蕁麻疹

これは一般的によく言われるアレルギー症状と同じようなもので、食べ物を食べた時に発症します。

原因となる食べ物はたくさんありますが、例えば牛乳や卵、チーズなどの乳製品をはじめ、カニ、エビ、青魚、貝類などの魚介類、そばやもち、香辛料や添加物、食品防腐剤などでも起こる可能性がありますね。

 

食べ物を食べた時に発症するのが特徴ですので、原因となる食べ物を食べないのが基本にして必須の治療になります。

薬は抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬を中心に利用し、場合によってステロイドを利用します。

 

薬による蕁麻疹

これもアレルギーの一種で、専門的には「薬疹」といいます。

その名の通り、薬で蕁麻疹が現れる形で、先ほどの食べ物アレルギーが薬に置き換わっているというイメージですね。

 

薬疹が疑われる場合、薬を1つずつ止めてみて症状の変化を確認し、原因が分かればあとは食品と同じでその薬を利用しないという形になります。

薬については、薬疹の原因になっていない抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬が中心となります。

 

物理的な刺激による蕁麻疹

皮膚への直接的な刺激が元となる蕁麻疹で、よく見られるのは皮膚のこすれによるものや、急に皮膚が冷えたり温められることで起こる「寒冷蕁麻疹」「温熱蕁麻疹」ですね。

他にもあまりないケースですが、日光が皮膚に当たったり皮膚を圧迫することで蕁麻疹が起こる場合も含まれます。

 

物理的な刺激を原因として発症する蕁麻疹の場合、まずは原因となる物理刺激を極力起こさないよう注意することが必要になります。

薬については、抗ヒスタミン薬の服用が基本になるでしょう。

 

汗の刺激による蕁麻疹

自分自身の汗が原因となって起こるもので、これを「コリン性蕁麻疹」といいます。

自分の汗が原因というとピンと来ないかもしれませんが、汗を抑えることは容易ではないため、他の蕁麻疹と比べても難しいタイプと言えます。

 

ただ、対処法がないわけではなく、抗ヒスタミン薬や漢方を利用することで、徐々に治まっていくことも多いです。

 

 

こうして見てみると分かる通り、実はほとんどの蕁麻疹には抗ヒスタミン薬が効果的なため、例え原因不明の蕁麻疹であったとしても、抗ヒスタミン薬は処方されやすい薬と言えます。

アレルギー薬はアレルギーが原因の場合がほとんどで、ステロイド薬については皮膚の状態やかゆみと相談しながら処方されるケースが多いでしょう。

 

ただ例外として、ストレス性蕁麻疹は抗ヒスタミン薬だけではなかなか治らない場合が多いとされています。

詳しくは『ストレス性蕁麻疹の原因と治し方!顔や腕に出た場合は?』の記事で説明していますので、気になる方はこちらもご覧ください。

 

蕁麻疹にかゆみ止めの市販薬は効果的?

市販薬

 

結論から言うと、かゆみ止めは抗ヒスタミン成分が入っているものは蕁麻疹に効果が出やすいです。

ここで問題となるのは、配合されている成分の種類と抗ヒスタミン成分の配合量ですね。

 

一般的に、抗ヒスタミン成分に加えて、かゆみや炎症を抑える効果がある成分の種類が多く含まれているほど効果は出やすいと言えます。

例えば、抗ヒスタミン成分に加えて蕁麻疹や皮膚に効果的な成分が多数配合された薬と、抗ヒスタミン成分は入っているけど他は喉に良いものが入っている薬とでは、蕁麻疹に対する効果でどちらが上かは明白です。

同じヒスタミン成分の含まれた蕁麻疹に効く市販薬でも、やはり蕁麻疹に向き・不向きがあるといったイメージですね。

 

また、抗ヒスタミン成分の配合量もやはり重要です。

一般的に同じ成分は配合量が多ければ多いほど効果が強く、その反面副作用も強くなりやすいので、実際の赤みやかゆみの症状に合わせて適切に選ぶ必要があります。

自分で適切な薬を選ぶのは難しいので、病院の処方薬であれば医師、ドラッグストアの市販薬であればその店の薬剤師と相談して決めるのが良いでしょう。

 

その他、抗ヒスタミン薬には昔からある第一世代と、眠気などの副作用が抑えられている第二世代のものがあります。

第一世代は効果が出るまでが早いですが副作用が強く、第二世代は副作用が控えめになっている代わりに効果が出るまでに時間がかかります。

 

また、金額的には第二世代の方が高いので、どちらが良いとは言い切れない部分があります。

こちらも症状や副作用の程度と許容できる範囲、金銭面の都合などによって選択が変わってきますので、やはり医療の専門家と相談して決めた方が良いですね。

 

市販薬でおすすめの飲み薬は?

飲み薬

 

蕁麻疹は身体の内側に原因がある病気なので、治療には大抵の場合抗ヒスタミン成分を配合した飲み薬がメインで使用されます。

もし市販薬を利用する場合にも、やはり飲み薬がメインとなりますので、ここでは市販の蕁麻疹に効く飲み薬を紹介します。

 

アレルギール錠

アレルギール錠は第一世代の抗ヒスタミン薬で、皮膚のかゆみや蕁麻疹に効果を発揮する薬です。

その特徴は何といっても、かゆみや炎症を抑える成分が多数含まれていることで、口コミなどでもかゆみが止まったという報告が多数あります。

もちろん個人差はありますが、すぐにかゆみを抑えたいという方におすすめしたい市販薬です。

 

また、子供でも4歳から服用可能で、子供の蕁麻疹にも使いやすいと言えますね。

アレグラFXなどの効果の強い市販薬は15歳以上で服用可能というものが多いので、こちらも覚えておきましょう。

 

なお、第一世代は効果が現れやすい反面、デメリットである副作用も強くなりがちです。

副作用が気になる場合は、必ず薬剤師に相談してから購入を検討することをおすすめします。

 

アレグラFX

アレグラFXは、第二世代の抗ヒスタミン薬であるフェキソフェナジン塩酸塩を主成分とした市販薬で、病院で処方される「アレグラ」と同じ成分でできています。

 

アレグラFXの最大の特徴は、第二世代特有の眠気の副作用の現れにくさですね。パイロットにすら処方して良いと言われるほどです。

また、他の副作用も比較的弱いとされており、実際第一世代ほどの強烈な副作用を感じることはありません。

 

その他、1日2回服用ではあるものの、空腹時にも服用可能となっており、忘れっぽい方でも後で飲めるというメリットがあります。

 

アレジオン20

アレジオン20についても、病院で処方される「アレジオン」と同じ成分でできた市販薬です。主な成分は第二世代抗ヒスタミン薬であるエピナスチン塩酸塩ですね。

 

アレジオン20の最大の特徴は、1日1回就寝前に服用するだけで良いというところです。

これは主成分のエピナスチン塩酸塩がとても持続性に優れているためで、外出先で薬を飲む必要が一切不要というメリットがありますね。

 

また、アレジオンも第二世代の抗ヒスタミン薬なので、やはり眠気は比較的現れにくいとされています。

 

市販薬でおすすめの塗り薬は?

塗り薬

 

蕁麻疹の治療において、塗り薬はどちらかというと、かゆみを抑えるために飲み薬の補助として使用されることが多いです。

これは、蕁麻疹の原因が体の内側にあるためで、外側から皮膚に塗る薬だけでは十分な効果が期待できないと考えられるためですね。

 

また、蕁麻疹に効く塗り薬は成分にステロイドが含まれているものもあります。

ステロイドは使い方次第で様々な副作用が出る可能性があり、ステロイドの量や使用期間の調整には専門的な知識が必要になります。

そのため、今回ご紹介するものも含め、ステロイド入りの市販の塗り薬を利用する際は、必ず医師や薬剤師などの専門家に相談して購入を検討するようにしてください。

 

オイラックスPZリペア軟膏

皮膚表面の炎症に対して優れた効果を発揮し、皮膚症状やかゆみを抑えるステロイドが含まれた軟膏です。

 

オイラックスの最大の特徴は、ステロイドでありながら体内に吸収されると効果が薄くなるプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルと呼ばれる成分を配合している点です。

これにより、皮膚表面はステロイドで蕁麻疹を抑えつつも、体内に入った時の副作用はひどくなりにくいという作りになっています。

 

ただ、そうは言ってもステロイドは含まれていますので、長期間の使用は副作用のリスクを伴います。

できるだけ病院を受診して相談した上で利用するのが好ましいでしょう。

 

メンソレータムジンマート

メンソレータムジンマートも、オイラックスと同様に蕁麻疹に効果のある塗り薬ですが、こちらは非ステロイド性の塗り薬になります。

非ステロイドとはいえ、かゆみや炎症を抑える成分が多く含まれており、ステロイドの副作用が気になる場合にも使いやすいです。

 

ステロイドが含まれた薬ほど強力な効果はありませんが、軽い蕁麻疹の場合などにはこちらがおすすめですね。

 

抗ヒスタミン薬の副作用と飲み合わせについて

医者

 

抗ヒスタミン薬の副作用

今回ご紹介したような抗ヒスタミン薬、特に第一世代のものは主に以下のような副作用があるため注意が必要です。

  • 眠気がする
  • 口が渇く
  • 痰がネバネバする
  • 吐き気がする
  • 便秘になる
  • 尿が出にくくなる、出なくなる
  • 眼圧の上昇

 

尿が出なくなる、眼圧が上昇するといったことは比較的稀ですが、元々前立腺肥大や緑内障などがある場合には発症する確率が高まります。

そのため、これらの持病を持つ人は市販薬を使わないようにし、必ず医師の指示に従ってください。

 

抗ヒスタミン薬の飲み合わせ

抗ヒスタミン薬はその副作用の強さから、同じ抗ヒスタミン薬を同時に飲むことが禁止されています。

具体的には、以下のような薬と一緒に飲まないようにしましょう。

 

  • 風邪薬全般
  • 他のアレルギー薬
  • 睡眠導入を助ける薬
  • 乗り物酔い、めまいなどの薬

 

このような薬はどれも日常的に使われることがあるので、うっかり一緒に飲んでしまうということが起こりがちです。

併せて飲んだばかりに副作用が悪化しないよう、細心の注意を払うようにしましょう。

 

まとめ

蕁麻疹に薬が効かない場合、まずは主治医に相談し、薬を変えてもらいつつ様子を見ることが大切になります。

それでも1ヶ月以上続くようであれば、原因を特定するために別の医師や病院を受診するということも考えてみてはいかがでしょうか。

 

蕁麻疹は本当につらい症状ですが、根気よく治療すれば徐々に改善することも多いです。

ぜひ諦めず、あなたに合った薬や治療法を見つけてくださいね。