子供の目

 

「結膜炎にかかったんだけど他の人にうつるのが心配…」
「放置しても自然治癒するのか分からなくて不安…」

 

結膜炎にかかると、このような悩みを持たれる方も多いのではないでしょうか?

特に結膜炎がうつるのか?うつらないのか?という部分は、他の人にも影響することなので、どうしても気になってしまいますよね。

 

そこで今回は、結膜炎はうつるのかどうかも含め、うつる期間やうつさないための注意点などについてお伝えしたいと思います。

放置しても自然治癒するのか?会社や保育園にはいつから行ってもいいのか?といった悩みもまとめて見ていきましょう。


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結膜炎はうつる?うつらない?

目をこする子供

 

結論から言うと、結膜炎にはうつるものとうつらないものがあります。

専門的には、うつるものを感染性結膜炎、うつらないものを非感染性結膜炎と呼んでいますね。

 

感染性結膜炎(うつる結膜炎)

  • ウイルス性結膜炎(プール熱、はやり目、急性出血性結膜炎)
  • 細菌性結膜炎

 

うつるのは、ウイルスや細菌が原因となる結膜炎です。

特に「プール熱(咽頭結膜熱)」「はやり目(流行性角結膜炎)」などのウイルス性結膜炎は感染力がとても強く、うつらないように注意が必要ですね。

 

細菌性結膜炎に関しては、他の人に感染する可能性は低いものの、免疫力が低い新生児や乳幼児、高齢の人などには感染する可能性があります。

ウイルス性結膜炎に比べると感染することは少ないですが、細菌性結膜炎の場合も注意はしておきましょう。

 

非感染性結膜炎(うつらない結膜炎)

うつらないのは、どれもアレルギーが原因となる以下のような結膜炎ですね。

  • 花粉やハウスダストによる一般的な「アレルギー性結膜炎」
  • コンタクトレンズが原因となる「巨大乳頭結膜炎」
  • アトピーの人に起こる「アトピー性角結膜炎」
  • 子供の時期に多い「春季カタル」

 

食物アレルギーや花粉症などが他人にうつらないのと同じで、こういったアレルギーによる結膜炎が他人にうつることはありません。

ただ、うつらないからといって放置しておくと、症状が悪化する場合もあるので注意が必要です。


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結膜炎のうつる期間はどのくらい?

感染しやすいウイルス性結膜炎の場合、うつる期間は以下の通りです。

  • プール熱 発症から2週間前後
  • はやり目 発症から3~4週間(早ければ2週間前後)
  • 急性出血性結膜炎 発症から4日間前後

 

特にプール熱とはやり目については、原因となるアデノウイルスの感染期間が長く、症状が治まった後も感染に注意が必要です。

急性出血性結膜炎については、さほど感染期間が長いわけではありませんが、感染力自体は強いので気を付けるようにしましょう。

 

また、プール熱やはやり目については、発症前の潜伏期間中からうつる可能性があります。

ただ、潜伏期間中に自分が感染していることを把握するのは難しいので、発症した時点から気を付ければ十分でしょう。

 

結膜炎をうつさないための注意点

手洗いをする子供

 

感染性結膜炎になった場合は、家族や他の人にうつらないように感染予防対策を行うようにしましょう。

 

まず、大前提として目を素手で触らないようにしてください。もし触った場合には必ず手洗いをするようにしましょう。

結膜炎になっている目はウイルスや細菌の温床なので、目を触った手にはウイルスや細菌がベッタリと付着していると思ってください。

 

また、ドアノブや机などを触ると、そこから他の人の手にうつり、その手で目を触って結膜炎に感染してしまうということもありますので、消毒を行うようにしましょう。

アルコール消毒では効果が薄いので、次亜塩素酸ナトリウムという成分の含まれた消毒液を使うのが効果的です。

 

あとは、自分の使った道具を他人と共有しないことも大切ですね。

特にバスタオルやハンドタオルなどは、タオルから他の人の目に直接感染してしまうことがあるので注意しておきましょう。

 

お風呂はシャワーだけにしておくか、一番最後にお風呂に入ることで感染を防ぐことが出来ます。

洗濯については無理に分ける必要はありませんが、しっかりとすすぎを行うようにしてくださいね。


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結膜炎は自然治癒する?

OKサインを出す医師

 

結論から言うと、ウイルス性結膜炎や細菌性結膜炎は自然治癒するのに対し、アレルギー性結膜炎はほとんど自然治癒しません。

 

ウイルス性結膜炎は、原因となるウイルスに特効薬が存在しないため、症状を抑える目薬を使いながら自然治癒を待つ形になります。

細菌性結膜炎については、抗生物質がよく効くため、抗生物質と抗菌目薬で治療を行うことにはなりますが、こちらも自然治癒する病気です。

ただ、自然治癒するとはいっても重症化した場合のリスクがあるため、基本的には眼科を受診した方が良いでしょう。

 

一方で、アレルギー性結膜炎は基本的に自然治癒することがありません。花粉症や食物アレルギーが治らないのと同じで、長く付き合っていく必要があります。

対策としては、抗アレルギーの目薬を利用して症状を抑えることが多いですね。

原因となるアレルギー物質が分かっているのであれば、アレルギー物質を遠ざけるという対処法もあります。

 

アレルギー性結膜炎の治療については、以下の記事で詳しくまとめていますので、合わせて読んでみてください。

『アレルギー性結膜炎はうつる?充血が治らない場合コンタクトは大丈夫?』

 

会社や保育園にはいつから行っていいの?

学校に登校する女の子

 

まず子供については、ウイルス性結膜炎に感染した場合、保育園や幼稚園、学校は出席停止になります。

学校保健法という法律により、「登園や登校をするには医師の判断が必要」と決められていますので、症状が落ち着いた上で医師に許可をもらってから出席させるようにしましょう。

 

一方、大人の場合は特に出勤停止などの法律はありません。ただ、感染を広める恐れがあるので基本的には休んでおいた方が良いですね。

最終的には会社側の判断になりますので、医師の診断結果を会社に伝えた上で、仕事に出るかどうかを決めるようにしましょう。

 

なお、細菌性結膜炎やアレルギー性結膜炎については、特に出勤や出席をしてはいけないという決まりはありません。

とはいえ、症状がひどい場合に無理をするのも良くありませんので、体調と相談しながら決めると良いでしょう。

 

まとめ

結膜炎にはうつるものとうつらないものがありますので、まずは自分がどの病気なのかしっかりと判断することが大切です。

 

それぞれの結膜炎の症状の特徴については、以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてチェックしておきましょう。

『結膜炎の原因や初期症状とは?ストレスやコンタクトレンズで発症することも?』

 

自分の症状がどの結膜炎に当てはまるかを確認したら、眼科の病院を受診して治療を受けるようにしてくださいね。