はやり目で眼帯をつける男性

 

「はやり目って眼帯をしとかないとうつるの?」
「会社に行かないといけないんだけど完治するまでにどのくらいかかるの?」

 

はやり目(流行性角結膜炎)は普段あまり出くわすことのない病気なので、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

特に子供を持つ親や仕事のある方にとっては、うつる期間がどのくらいなのか?完治するまでの感染予防対策など、気になる点は多いのではないかと思います。

 

そこで今回は、はやり目のうつる期間や眼帯をつけるべきなのか、仕事や学校がどうなるのかといった情報をまとめてみました。

完治までの期間や予防対策なども含め、詳しく見ていきましょう。


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はやり目(流行性角結膜炎)がうつる期間や感染力は?

女性の目

 

はやり目は正式には「流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)」という病気で、アデノウイルスというウイルスが原因で起こるウイルス性結膜炎の一種です。

原因となるアデノウイルスはとても感染力が強いため、はやり目はとても感染しやすく、流行しやすい感染症と言えますね。

 

そんなはやり目のうつる期間ですが、実は5~14日程度ある潜伏期間中から既に高い感染力を持っています。

発症してからおよそ1~2週間で症状は治るものの、感染力自体は発症から3~4週間続く場合もありますので、およそ1ヶ月前後はうつる期間が存在するわけですね。

ただ、潜伏期間の段階で感染を予防することは不可能なので、自分で気をつける分には発症から3~4週間ほど気を付けるという認識で良いでしょう。

 

主な感染経路は、感染者の目に触れた手や共用のタオル、プール、お風呂などが一般的ですね。

感染力が強いので、感染者が目に触れた手でつり革やドアノブなどに触ると、そこに触れた人が目を触って感染するということもあります。

 

うつる確率も非常に高く、例えば同じプールに入った人は次々とはやり目になってしまうということも多いです。

完治後は感染力が落ちるものの、100%感染しないというわけではありませんので、発症から1ヶ月は注意しておいた方が良いでしょう。


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はやり目にかかったら眼帯はつけるべき?

はやり目といえば、昔のものもらいのイメージからか「眼帯をつけないといけないんじゃ…」と考える人が多いのですが、実はむやみにつけない方が良いんです。

もちろん眼帯をつけることによるメリットはあるのですが、それ以上にデメリットが大きすぎるという判断で、現在は眼帯をつけないのが一般的になっています。

 

眼帯をつけるメリットとデメリットは以下の通りですね。

 

■眼帯をつけるメリット

  • 目に刺激物が入るのを防ぐ役割をする
  • 無意識に目を触ってしまうのを防ぐ
  • 感染源を塞ぐことになるので周囲にうつるリスクが減る

 

■眼帯をつけるデメリット

  • 眼帯の中で菌が繁殖して二次感染に繋がる
  • 菌が繁殖しないためにはこまめな取り換えが必要
  • 片目になるので距離感がつかめず危険

 

中でも眼帯の中で菌が繁殖した場合、はやり目の症状が悪化し、最悪の場合視力低下や失明などの後遺症を引き起こす可能性もあります。

このような症状悪化のリスクを重要視して、基本的には眼帯はつけないというわけですね。

 

ただ、「腫れや目の症状が気になるのでどうしても眼帯をつけたい!」という方も居るかと思います。

もし眼帯を付ける場合には、眼帯を1日数回こまめに取り換える、遠近感が分からないことを頭に入れておき危険な行動は避けるといったことを徹底しましょう。

 

なお、小さい子供はこのような対策を徹底することが難しいので、眼帯をつけるのは止めておいた方が無難です。

 

学校や仕事はどうなる?

学校や会社に行く人々

 

学校への登校や仕事への出勤に関しては、基本的に医師の指示に従うようにしましょう。

 

保育園や学校の場合は、学校保健法という法律により「医師が感染しないと診断するまで出席停止」という決まりがあります。

そのため、単純に医師が「行っていい」と言うまではお休みすることになりますね。

 

大人の場合は出勤停止の法律こそありませんが、下手に出勤してしまうと会社内ではやり目が流行してしまう可能性がありますので、基本的には休んでおいた方が良いでしょう。

ただ、最終的に出社の許可は会社側の判断ということになりますので、医師の診断を伝えた上で会社側と話し合いをする必要があります。

 

もし、どうしても仕事に出勤しなければならないという場合には、後ほどお伝えする予防対策をしっかりと行うようにしてくださいね。


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はやり目の完治にかかる期間はどのくらい?

はやり目が完治して医者と握手

 

はやり目の完治までにかかる期間はおよそ1~2週間、長引く場合は2~4週間程度と考えておきましょう。

ただ、症状が強いケースで「角膜炎」を併発した場合には、完治に数ヶ月以上かかる場合もあります。

適切な治療を行わなかった場合も、症状が悪化して治療期間が長引く傾向にありますので注意しておきましょう。

 

基本的には症状が軽ければ軽いほど早く治り、悪化した場合にはなかなか治らないという風に考えておくと良いですね。

悪化する可能性を減らすためにも、早めに眼科のある病院を受診して、目薬による症状緩和を図ることが大切になります。

 

また、完治する時期になったとしても完治の判断は医師が行いますので、自覚症状や見た目の症状が治ったとしても安易に完治したと思わないようにしましょう。

完治後は通常の生活を送って問題ありませんが、感染期間は1ヶ月近く続くこともありますので、この後ご紹介する予防対策を継続して行うようにしましょう。

 

はやり目をうつさないための予防法

はやり目の感染予防の手洗い

 

はやり目は大人子供を問わず感染力が高いため、家族や外出先でうつさないようにしっかりと予防を行う必要があります。

 

具体的には、以下の8つの予防対策を徹底するようにしましょう。

  1. 目に触れないようにする
  2. 手洗いを徹底する
  3. 人混みの多い場所への外出は避ける
  4. ドアノブや机などの触れた場所は消毒する
  5. タオルや洗面器などは家族と別のものを使う
  6. ペンやキーボードなどの道具も共用しない
  7. 学校のプールは医師の許可が出るまで入らない
  8. お風呂には入らずシャワーを使う

 

特に目に触れない、手洗いを徹底するというのは最も重要な予防法になります。

目に触った手で色々なところを触ってしまうと様々な場所が感染源になってしまいますので、目に触れない、目に触ったら手を洗うということを必ず徹底するようにしましょう。

 

また、自分の触った場所や道具などにはアデノウイルスが付着している可能性がありますので、基本的には他の人に触らせないようにしてください。

どうしても触る必要の出てくるドアノブや机などは、「次亜塩素酸ナトリウム(じあえんそさんなとりうむ)」という成分の含まれた消毒液で消毒を行うようにしましょう。

通常のアルコールでは、はやり目の原因のアデノウイルスを殺菌出来ませんので注意が必要です。

 

その他、学校のプールは集団感染の温床になる可能性がとても高いので、必ず医師の許可が出るまでは入らないように注意してください。

お風呂については、シャワーを使うか家族の中でも一番最後に入るのであれば、感染のリスクを大幅に減らすことが出来ますよ。

 

まとめ

はやり目は流行性角結膜炎という名前の通り、とてもうつりやすく流行しやすい病気です。

完治するまでは不便な部分も多いとは思いますが、出来るだけ今回お伝えした予防対策を行うことで対処をしていくようにしましょう。

 

また、大人のはやり目の症状や早く治す方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

『大人のはやり目(流行性角結膜炎)の症状は?会社は出勤停止?』