風邪で喉が痛い時や、喉を使いすぎて痛みが出た時、食事で悩むことがありませんか?
喉の痛みがあると、食事をするにも声を出すにも辛いので、出来るだけ喉に良い食べ物や飲み物を摂って早く治したいですよね。
そこで今回は、喉が痛い時の食事について、食べ物と飲み物に分けて詳しくまとめてみました。
喉が痛い時に効く食べ物と飲み物、逆に喉に悪いものについてもまとめていますので、ぜひ一通りチェックして食事に取り入れてくださいね。
喉が痛い時に良い食事の条件
喉が痛い時に良い食事の条件をざっくりまとめると、以下の3つがポイントですね。
- 喉の炎症を抑えるもの
- 喉を殺菌してくれるもの
- 喉を余計に刺激しないもの
喉の痛みの原因は、多くの場合喉の炎症によるものです。つまり、喉の炎症を抑えてくれる食品を摂ることで、痛みが軽くなるというわけですね。
そして、喉の炎症を起こしている原因の大半はウイルスや細菌なので、喉を殺菌してくれるものが効果的なのは分かるのではないでしょうか。
また、早く治すためにも喉に余計な刺激を与えないことが大切です。例えば、喉に触れるとしみるもの、痛みが出るものなどは避けておいた方が良いでしょう。
喉が痛い時におすすめの食べ物
はちみつ
はちみつには、強い殺菌作用や炎症を抑える作用、喉の粘膜を保護する作用などがあり、大抵の喉の痛みに効果的な食べ物です。
殺菌力が高いので、特にウイルスや細菌による喉の痛みを治すのに効果的と言えるでしょう。
また、甘いはちみつはエネルギー補給にも優れており、疲労回復の効果があります。喉の痛みであまり食べ物が喉を通らない時にも便利が良いですよ。
玉ねぎ
玉ねぎには、涙が出ることでおなじみの「硫化アリル」という成分が含まれています。
この硫化アリルには、喉を殺菌して炎症を抑える作用があるので、喉の痛みを治すのに効果的と言えるでしょう。
硫化アリルは水につけたり長時間空気に触れると徐々に失われてしまうので、スライスにして生で食べたり、はちみつ漬けにしてはちみつごと食べるのがおすすめですよ。
大根
大根の辛味成分には、殺菌作用や炎症を抑える消炎作用があり、喉の痛みや腫れによく効きます。
成分は大根の汁に多く含まれているので、汁も合わせて摂れるレシピが良いでしょう。
特におすすめしたいのは、はちみつと合わせて作る「はちみつ大根(大根飴)」ですね。サイコロ状に切った大根をはちみつに浸して、数時間寝かせるだけで作れますよ。
れんこん
れんこんに含まれる「タンニン」には炎症を抑える作用があり、喉の痛みや腫れ、痰などの症状を緩和してくれます。
また、れんこんには「ムチン」という喉の粘膜を保護する成分も含まれており、昔から咳を和らげるためにもよく使われてきました。
喉が痛い時の食べ方としては、れんこんをすりおろしてしぼり汁にしたり、れんこん湯にするのがおすすめですよ。
しょうが
しょうがは昔から風邪に効くと言われているように、殺菌作用や炎症を抑える作用、痛みを和らげる作用などがあります。
喉の痛みや腫れを抑える効果はもちろんのこと、免疫力を高める効果も期待出来ますので、風邪などを根本的に治す手助けをしてくれる食品と言えるでしょう。
食べ方としては、生しょうがをすりおろして、料理や飲み物に入れて摂るのが一般的です。ただ、毎回すりおろすのは面倒なので、粉末タイプのしょうがもおすすめですよ。
ネギ
「風邪の時には首にネギを巻く」といった昔からの風習もある通り、ネギには喉の痛みや腫れを緩和する作用があります。
殺菌作用や炎症を抑える作用に優れているので、おかゆやうどんなどの主食と合わせて食べると良いでしょう。
なお、喉の痛みにはネギの白い部分を食べるのが効果的ですので、青い部分だけでなく、白い部分も合わせて摂るようにしてくださいね。
花梨(カリン)
カリンは、咳や痰、喘息などの生薬として利用されることもある、喉の痛みに良い果物です。喉の炎症を防ぐ成分が多く含まれており、喉の痛みや腫れを和らげます。
実際、「はちみつカリンのど飴」など、カリンを含むのど飴を見たことのある方も多いのではないでしょうか。
そのまま食べても良いですが、喉の痛みには「カリンのはちみつ漬け」にするとより効果的です。カリンを適度な大きさに切って、2か月ほど同じ量のはちみつで漬ければ作れますよ。
パイナップル
パイナップルに含まれる「ブロメライン」という成分には、痛みを抑える効果や炎症を抑える効果があります。
喉の痛みや腫れ、咳、痰などによく効くので、市販薬の代わりにパイナップルジュースを飲むという方も少なくありません。
ブロメラインは加熱すると効果が無くなってしまいますので、果物そのままのパイナップル、もしくはジューサーを使って生の100%パイナップルジュースを作るようにしてくださいね。
梨
梨に含まれる成分の1つである「ソルビトール」は、炎症を抑えて喉の痛みや腫れを軽減してくれます。咳や痰を抑えることでもよく知られていますね。
また、梨は90%以上が水分ということもあって、喉の乾燥を防ぐ働きにも優れています。喉が乾燥すると症状が悪化してしまいますので、喉の痛みをこれ以上悪化させないためにも梨は効果的と言えるでしょう。
梨はそのまま食べても良いですが、蒸したりレンジでチンして食べるとより効果的です。はちみつをかけて、デザート感覚で食べるのもおすすめですよ。
のど飴
喉の痛みと言えばのど飴ですよね。他の食品と違って気軽に食べられるので、喉が痛い時には特に携帯しておきたい食べ物です。
のど飴の中でも特におすすめしたいのは、「南天のど飴」や「浅田飴」といった医薬品として効果が認められているのど飴ですね。
スーパーなどで市販されているのど飴は、どちらかと言えば喉の痛みを予防するための商品です。一方、医薬品ののど飴は、喉の痛みや腫れ、声がれなどを抑えるための商品なので、既に症状が出ている場合には医薬品ののど飴を選ぶようにしましょう。
ゼリー、プリン、アイスクリーム
市販のゼリーやプリン、アイスクリームなどは、食べると喉が痛い時や、うまく食べ物が飲み込めない時におすすめしたい食べ物ですね。
どれものど越しが良くて食べやすく、ひんやりとしているので、喉の痛みを一時的に和らげてくれますよ。
飲み込むと喉が痛い、食事が出来ないという時の間食として食べると良いでしょう。
マシュマロ
「喉の痛みにマシュマロ?」と思われるかもしれませんが、実はマシュマロに含まれるゼラチンには、喉を保護して喉の痛みを和らげる働きがあるんです。
実際、喉の痛みにマシュマロをすすめる医師も居ますからね。マシュマロを試してみて、痛みが和らいだという人も少なくありません。
食べ方としては、市販品をそのまま食べればOKです。余計なものが含まれていない、プレーンタイプのものがおすすめですよ。
喉が痛い時におすすめの飲み物
番茶
番茶というのは、いわゆる一般的な緑茶ですね。番茶には、お茶の中でも殺菌効果のあるカテキンが最も豊富に含まれています。
一方で、喉の治りを遅らせてしまうカフェインの量は少ないので、喉の痛みや腫れに効果的というわけですね。
なお、番茶以外の緑茶は、カフェインが少し多いので避けておきましょう。コーヒーやエナジードリンクほどの量ではありませんが、1日中飲んでいると結構な量になってしまいますからね。
白湯
白湯は、特別喉に良い成分を含んではいませんが、余計なものが入っておらず、喉に優しい飲み物です。
お湯を沸かすだけで簡単に作れますし、妊婦や赤ちゃんが気軽に飲めるのもおすすめしたいポイントですね。免疫力UPにも効果的ですよ。
熱いまま飲んでしまうと喉を刺激してしまいますので、飲みやすい温度に冷ましてから飲むと良いでしょう。
ハーブティー(カモミール)
カモミールのハーブティーには、喉の炎症や扁桃腺の炎症を抑えて、喉の痛みや腫れを和らげる働きがあります。
昔から風邪に対する民間薬として飲まれてきた背景もあり、風邪の時にはうってつけの飲み物と言えるでしょう。
カフェインも含まれていないので、子供でも飲むことが出来ます。ただ、カモミールには子宮を収縮させる働きがありますので、妊娠中には飲まないようにしておきましょう。
喉の痛みを悪化させる食べ物や飲み物
刺激の強い食べ物
- とうがらし
- わさび
- お酢
- にんにく
- 梅干し
- 柑橘類
辛い、酸っぱい、熱すぎる、冷たすぎるなどの、喉に刺激を与えてしまう食べ物は避けておきましょう。
喉を下手に刺激してしまうと、炎症が悪化して痛みや腫れがひどくなる可能性がありますので、喉の痛みが治まるまでは食べないことをおすすめします。
喉を物理的に刺激する食べ物
- ナッツ類
- せんべい
- スナック菓子
ピーナッツやアーモンドといったナッツ類、せんべいやスナック菓子などは、よく噛んでもチクチクと喉を刺激しながら喉を通ることの多い食べ物です。
このチクチクとした刺激によって、喉の痛みが出たり炎症が悪化する場合がありますので、必要がなければ食べないようにしておきましょう。
カフェインの多い飲み物
- コーヒー
- 栄養ドリンク
- 玉露(ぎょくろ)
- 紅茶
- 抹茶
カフェインの多い飲み物を飲みすぎると、いわゆる自律神経の乱れを引き起こします。簡単に言えば、体がリラックス出来ずに興奮した状態のままになるというイメージですね。
喉の痛みを治すためにリラックスすべき状況なのに、体は興奮状態のまま…。これでは体を十分に休めることが出来ず、免疫力を高めることが出来ません。
結果的に、喉の痛みの治りが遅くなる、あるいは悪化する可能性もあります。喉の痛みを早く治したい場合には、カフェインをあまり多く摂らないように注意しておきましょう。
アルコールを含む飲み物
- ビール
- チューハイ
- サワー
- 日本酒
- ウイスキーなどその他のお酒全般
アルコールは、「酒やけ」という言葉からも分かる通り、飲みすぎると喉の粘膜を傷つけてしまう飲み物です。
よくお酒を飲んだ時に、喉が熱くなるような感覚を感じることがあると思うのですが、あれは喉に対する刺激によって起こる現象なんですね。
つまり、アルコールは喉の痛みや腫れを悪化させてしまう可能性があります。喉が痛い時にアルコールを飲むのは止めておきましょう。
まとめ
喉が痛い時には、今回お伝えしたように喉に余計な負担を与えず、喉の治りを助けてくれる食べ物や飲み物を選ぶと良いでしょう。
長くなったので簡単にまとめておくと、以下のような食べ物や飲み物を摂るのがおすすめです。
■野菜
玉ねぎ、大根、れんこん、しょうが、ネギ
■果物
カリン、パイナップル、梨
■その他
はちみつ、のど飴、ゼリー、プリン、アイスクリーム、マシュマロ
■飲み物
番茶、白湯、ハーブティー(カモミール)
どれも喉の痛みを和らげてくれる食べ物や飲み物ですので、喉の痛みを早く治すためにも、積極的に取り入れていきましょう。
中でも、おすすめしたいのがはちみつですね。はちみつは喉に良い成分を兼ね備えていますし、風邪にかかりにくい体も作ってくれますので、日頃から食べておきたい食品です。
最近では、特に抗菌力に優れた「マヌカハニー」というはちみつもあります。喉の痛みを繰り返さないためにも、こういった食品を普段から摂っておくようにしましょう。