「ヘルパンギーナなのに鼻水や咳が止まらない…」
「解熱後も咳が出るんだけど、いつまで続くの?」
あなたは今、こんな風にヘルパンギーナの咳や鼻水が気になってはいませんか?
ヘルパンギーナの症状をネット上で調べると、大抵は「咳や鼻水はあまり出ない」と書かれていますよね。
ですが、「うちの子供は咳がひどいし鼻水もある…」という方も多いのではないでしょうか?
今回の記事は、このようなヘルパンギーナなのに咳や鼻水がひどいケースについて書いていきたいと思います。
そもそもヘルパンギーナで咳や鼻水が出るということはあるのか?解熱後も咳が続く場合には大丈夫なのか?といった、気になる点について見ていきましょう。
ヘルパンギーナで咳や鼻水が出ることはある?
ヘルパンギーナは本来、高熱と喉の水疱、喉の痛みなどの症状を特徴とした、乳幼児に多い夏風邪の1つです。
そしてヘルパンギーナの場合、「風邪のような咳や鼻水は出ない」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか?
その話、実は半分嘘で、実際にはヘルパンギーナに感染している時に咳や鼻水が出ることはあります。
ただ、ヘルパンギーナの症状と言うよりは、ヘルパンギーナで弱っている時に他の風邪ウイルスに感染することで起こる症状と言った方が正しいですね。
分かりやすく言えば、ヘルパンギーナに喉風邪が合併しているような状態と捉えておくと良いでしょう。
また、風邪ではなく喉に出来た水疱の違和感で咳が出ている場合もあります。
どちらの場合も、ヘルパンギーナの症状に合わせて多少の咳が出ているだけであれば、さほど心配する必要はありません。
様子がおかしい、呼吸がおかしい、あまりに激しく咳きこむといったことがなければ、通常のヘルパンギーナと同じ対処法で様子を見るようにしましょう。
咳が続く場合は気管支炎の症状という可能性も
ヘルパンギーナが治るとともに咳や鼻水も治まるのであれば特に問題はないのですが、中には解熱後も咳が続く、だんだんと咳がひどくなるといった場合もあります。
これは喉風邪の症状が長引いている状態で、悪化した場合には「気管支炎」を引き起こすこともありますので注意しましょう。
気管支炎というのは、喉から肺に繋がる空気の通路である気管支が炎症を起こす病気です。
咳に痰がからむのが特徴で、風邪による咳が「コンコン」といった乾いた咳なのに対して、気管支炎の場合は「ゴホゴホ」という痰の絡んだ湿った咳が出るようになります。
発熱が出ることも多く、その他には全身のだるさ、胸の違和感や痛み、食欲が出ないといった症状が現れることもありますね。
つまり、ヘルパンギーナが治りかけたにも関わらず、咳が続く、痰がからむ、微熱が続くと言った場合には、急性気管支炎の可能性を考えるようにしましょう。
特に、2歳以下の子供の場合はまだ免疫力があまり高くなく、気管支炎に発展しやすい傾向にありますので注意が必要です。
気管支炎になった場合の対処法は?
ウイルス性の気管支炎は、簡単に言ってしまえば風邪が悪化したような病気ですので、風邪と同じく自然治癒を待つ形での治療が中心となります。
ただ、高熱が出る、呼吸が苦しい、咳や痰がひどいということもありますので、そういった場合には薬で症状を抑えながら様子を見るのが一般的ですね。
薬は病院で処方してくれますので、子供であれば小児科、大人であれば呼吸器内科などを受診するようにしてください。
熱がひどいのであれば解熱剤、咳がひどいのであれば咳を抑える薬といった具合で薬が処方されますので、病院では医師にしっかりと症状を伝えるようにしておきましょう。
また、症状が軽いからと放っておくと、気管支炎が悪化して肺炎になってしまうこともありますので放置はよくありません。
特に以下のような症状が現れた場合には、気管支炎が悪化して呼吸困難になりかけていますので、すぐに病院を受診するようにしてください。
- 呼吸が浅くて速い
- 肩で息をするような呼吸をする
- 呼吸が出来ないほど激しく咳をする
- 痰が詰まって呼吸がうまく出来ない
赤ちゃんの場合は、放置してしまうと命に関わることもありますので、夜間でも迷わず救急外来に駆け込みましょう。
まとめ
ヘルパンギーナで多少の咳や鼻水が出るのはさほど問題ありません。
ただ、咳がひどい場合やヘルパンギーナの症状が落ち着いてからも長引くような場合は、気管支炎になっている可能性がありますので、一度病院を受診するようにしましょう。
また、もしもヘルパンギーナで頭痛や嘔吐の症状が出ている場合には、以下の記事も合わせて読むようにしてください。