なかなか咳や痰が止まらない時って、病院に行くべきかどうか悩みませんか?病院に行った方が良い症状やタイミングというのは、意外と誰も教えてくれないので困ってしまいますよね。
また、何科を受診すれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか?耳鼻科や呼吸器科、内科といった候補が考えられますが、「こんな症状であれば何科!」とはっきり言える人は少ないのではないかと思います。
そこで今回は、咳が止まらない時に病院へ行く目安や、何科を受診するべきなのかを症状に合わせて分かりやすくまとめてみました。
この記事を読んで、あなたは病院に行くべきか、何科に行けばいいのかをチェックしていきましょう。
咳が止まらない時は病院に行くべき?
結論から言うと、熱がある時、咳以外の症状もひどい時、症状が軽くても咳や痰が2週間以上続く時などは、病院を受診した方が良いでしょう。
例えばですが、以下のような症状がある時には病院を受診した方が良いですね。
- 咳だけでなく高熱も出た
- 喉の痛みや鼻水もひどい
- 体調が悪く、体のだるさがある
- 息苦しさや体の発疹などがある
- 息をするたびヒューヒューと音がする
- 痰の量が多く、痰が絡んだような咳が出る
- 吐き気や胸やけ、胃の違和感がある
- 食欲があまりない
- 咳で夜なかなか眠れない
- ひどい咳や痰が1週間以上続く
- 軽い咳や痰が2週間以上続く
このように、咳が止まらないだけでなく他にも気になる症状がある場合、症状が軽くても2週間以上治らない場合などは、必ず病院を受診するようにしてください。
というのも、もし上に書いたような症状がある場合は、喉や気管支、肺、胃などの病気の可能性が考えられるためです。
特に子供や高齢者の場合は、症状が急激に悪化することもありますので、早め早めに病院を受診するようにしてくださいね。
一方で、咳だけが数日続いている、軽い咳や鼻水、喉の痛みがあるだけという場合には、さほど心配する必要はありません。
大抵は風邪や喉の軽い炎症による痛みなので、無理をしなければ数日~1週間ほどで良くなるでしょう。
病院は何科を受診すればいいの?
病院に行くとして、次に気になるのが「何科を受診すればいいのか?」ですよね。咳が止まらない時にまず候補にあがる診療科といえば、「耳鼻科」「呼吸器科」「内科」の3つです。
ここでは、この3つの診療科を選ぶ際の基準について、それぞれ見ていきましょう。
耳鼻科(耳鼻咽喉科)
耳鼻科は、正確には「耳鼻咽喉科(じびいんこうか)」という名前になります。名前の通り、耳や鼻、口、喉などに関係する病気の治療を専門にしている診療科ですね。
喉の症状も診てくれるので、いわゆる喉風邪などが原因で起こる咳は、耳鼻科で見てもらうことが出来ますよ。
その他にも、咳以外に以下のような症状がある時には耳鼻科を受診すると良いでしょう。
- いわゆる風邪のような症状
- 喉の奥の痛みや腫れ、違和感
- 発熱(37~38度程度の微熱)
- 食べ物を飲み込む時の痛み
- 食べ物の飲み込みにくさ
- 体のだるさ
- 首のリンパの腫れ
よく分からないけど咳が出るという時よりも、喉がイガイガする、喉に腫れがある、喉に乾燥している感覚があるなど、喉の症状が目立つ場合に受診するのがおすすめですね。
風邪っぽい時や扁桃炎のような症状がある時も、耳鼻科を受診すると良いでしょう。
呼吸器科
呼吸器科は、気管支や肺といった呼吸に関係する部分を専門としている診療科です。耳鼻科が口の中の見える範囲の専門とすれば、呼吸器科は喉の奥の見えない部分の専門というイメージですね。
耳鼻科に比べると、原因不明の咳や痰を診てもらうのに適しています。例えば、以下のような症状がある時に受診すると良いでしょう。
- 風邪ではないのに咳が続く
- 高熱に加えて咳と痰が続く
- 喉の痛みはないのに咳や痰がひどい
- 長引く咳(咳が2週間以上続く)
- 息をするとヒューヒュー音がする
- 咳をした時の胸の痛み
- 体を動かした時の息切れ
- 息がうまくできない、息苦しい
呼吸器科にかかる理由の中でも特に多いのが、「気管支炎」や「咳喘息(せきぜんそく)」といった病気です。
気管支炎は風邪の症状がひどくなったような病気で、発熱や痰、時には息苦しさなどを伴います。風邪が悪化して起こることもあるので、一応注意をしておきましょう。
咳喘息は、風邪が治ったのに咳だけ続く時に多い病気です。いわゆる喘息(ぜんそく)に発展することもある病気なので、咳が長引くようであれば早めに呼吸器科を受診するようにしてください。
内科
内科は、いわゆる内臓に関係する病気が専門の診療科です。
ただ、実際には体調が悪くなった時に最初に受診する科として知られており、耳鼻科や呼吸器科に比べると幅広い症状に対応しています。
内科には不調の原因を突き止めて正しい診療科に紹介する役割もありますから、自分の症状が耳鼻科や呼吸器科のものに当てはまらない場合には内科を受診すると良いでしょう。
また、咳が続くだけでなく、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸に関連する症状がある場合にも、内科を受診するようにしてください。
なお、病院によっては内科ではなく「一般内科」や「総合内科」、「総合診療科」といった名前になっていることもありますので注意しておきましょう。
名前こそ違いますが、自分でもよく分からない症状を総合的に判断してくれる点は同じですので、安心して受診してくださいね。
病院を受診する時に確認しておきたい症状
病院を受診する際には、以下のような症状があるかどうか、あらかじめチェックをしておきましょう。
- 咳はいつから続いているか?
- 熱は出ているか?
- 痰が出ているか?
- 咳がひどくなる時間帯があるか?(朝、夜など)
- 息をするときヒューヒューと音がするか?
- 息苦しさはあるか?
- 他の症状はあるか?(喉の痛み、吐き気、体のだるさなど)
どれも医師が診察する際によく質問する内容なので、一通り確認しておくと「うっかり症状を言いそびれた」といったことが無くなりますよ。
医師としても、情報が正確であればあるほど診断をしやすくなります。ちょっとしたことではありますが、原因をはっきりさせるためにも症状は出来るだけ正確に伝えるようにしましょう。
まとめ
もう一度まとめておくと、咳が止まらない時の病院に行く目安やポイントは以下の通りです。
- 咳以外にも目立った症状がある、2週間以上咳が続くという場合は病院へ
- 喉の症状が目立つ場合は耳鼻科へ
- 原因がよく分からない、長引く咳は呼吸器科へ
- 耳鼻科や呼吸器科の症状に当てはまらない場合は内科へ
- 病院に行くときは一度自分の症状を確認しておく
特に注意しておきたいのは、大したことはないけど軽い咳が続いているという時ですね。
症状がひどい時は、大抵意識せずとも病院を受診するかと思うのですが、症状が軽いと放置してしまいがちです。
通常であれば咳が2週間以上続くことはありませんので、症状が軽くても一度病院を受診するようにしてくださいね。